ヤブガラシという植物は駆除がとても厄介なツル植物です。
根っこはゴボウのように太く、地下茎でどんどん広がっていくので、地上に出た植物部分を除草したくらいでは枯れることはありません。またすぐに芽を出して、気づくと他の植物に絡みつき、高い木の上で花を咲かせているくらいの迷惑なヤツ!
除草しなきゃと考えると「また出てきやがって!」という気分になるので、ヤブガラシを食べることが出来たら、「また出てきた♪」と除草が収穫になって楽しいんじゃないかと考えました!
ところが、ヤブガラシにはシュウ酸というエグミ成分が多いとの事・・・
シュウ酸が多いとどうなるか?短期的には喉が痛痒いような状態になります。
長いもを素手ですりおろした時に手がかゆくなる状態がのどで起きるような感じですね。
長期的にはシュウ酸がシュウ酸カルシウムという物質に変化して尿路結石の原因になると言われています。
そうなると、ヤブガラシのどんなに美味しい食べ方が見つかっても、毎日ガバガバ食べるわけにはいかないなぁーと思うのですが、どの野草でもたくさん食べるとおなかを壊しますし、まずは食べるという意図で楽しくヤブガラシを採集できるように美味しい食べ方を模索してみます!
ぶっちゃけ、自分が育てて家庭菜園で収穫してきた野菜を洗うのが面倒で放置していてコンポスト直行だったこともあります。でも、収穫する時にはとても楽しかった。ヤブガラシも、除草と考えるのではなく、野草を食べるというつもりで採ってみると案外楽しかったです。食べるつもりで採った後は手を開いて捨ててきます。楽しく除草が出来てよかったね!
ヤブガラシの食べ方(天ぷら)
野草の食べ方では、困ったら天ぷら!なのではないかと思うくらい、天ぷらは万能な調理法です。ヤブガラシも天ぷらにして食べることができます。
ただし、葉っぱ、茎、地下茎と大別できるので、おススメは葉っぱです。
地下茎は見た目はゴボウ。繊維質豊富で青臭いです。
ただし、ヤブガラシの天ぷらを食べてエグくて美味しくなかったとの声もありました。
収穫後時間が経ってから食べる場合などは、アクが出て来るのかもしれません。
タケノコも収穫直後はお刺身で食べられるのに、時間が経つとエグイです。あのエグミもシュウ酸のしわざです。ヤブガラシも採ったらその場ですぐ食べるのが基本なのかもしれません。
ヤブガラシを生食した味
ヤブガラシの茎は少し独特な青臭いニオイがあるのですが、若い葉っぱは香りもなくやわらかそうなのでこのまま食べてみることにしました。
もちろんヤブガラシにシュウ酸が含まれていることは承知です!
多量に食べると尿路結石の危険があるのかもしれませんが、葉っぱ1枚食べたところで結石が出来るはずがないのでためらわずに口に入れました!
パクッ!
もしかしたら渋柿をかじった時のように、後から渋みやエグミが出て来るのかもしれない・・・と用心していましたが、あれれ・・・思ったほどの刺激はありませんでした。
口の中で若干ねばりが生まれたので、細かく刻んで鰹節と醤油で混ぜてご飯にかけたら美味しいかなぁ?などと思ったくらいです。
私は庭で採ってすぐに食べましたが、野外で収穫したものを家で調理した方の話によると茹でて食べても刺すような刺激がすごかったとの事です。
先ほどの時間経過と共にエグミが出るのではないかという推測の他、個人の味覚の差もあるでしょうし、ヤブガラシが育っている環境でも味に違いが出るのかもしれません。
大根では、ふかふかな土地で育ったものに比べて、固い地面で育ったものは辛いです。
ダイコンが大きく育ちにくい環境な場合、辛みが強く出るんです。
ヤブガラシも同様に、固い地面で育ったものは辛い、などの違いがあるかもしれません。
私が食べたヤブガラシは、やわらかい地面に生えたものでした。考察の余地がありそうです。
ヤブガラシ食べ方まとめ
・シュウ酸が含まれていることに気を付ける
・困ったら天ぷら
・茹でて水にさらすとシュウ酸は抜けやすい