ハルジオンを庭で摘んでテンプラにして食べた時に「あ、これはフキみたいな感じでほろ苦くって美味しいな!」と思ったのです。数年前まで近所にあったフキの生えている場所に改修工事が入りフキノトウが入手できなくて残念に思っていたんですが、『フキがないならハルジオンを食べればいいじゃない?』と思える程度に似ていました。
だったら、ハルジオンを使ってフキ味噌みたいなものが作れないかなぁ?という事で作ってみました!
ハルジオンとヒメジョオンを見分けよう
ハルジオンとよく似た花で、ヒメジョオンという植物があります。正直言って、今まで両方を見分けようと思ったことがなく、マーガレットみたいな可愛い雑草だなーとしか思っていなくて。ぶっちゃけ『ヒメジオン』だと思っていましたし!
しかし、食べるとなると見分け方のポイントをおさえておいたほうがカッコよさげ?
っていうか、「見分けのつかない植物を食うのかよ!」と、無駄に心配されることがなくていいような気がするので、二つの植物を見分ける眼力をつけておくことにします。
調べてみると、4~6月頃に先に咲くのはハルジオン。5月くらいから遅れて咲くのはヒメジョオン。
つまり、場所によっては同じ時期に咲きますので、開花時期で見分けようと思うのは間違いです。
ハルジオンは、花が咲く前のつぼみが下向きになっている。茎を折ってみると中が中空になっている。
ヒメジョオンは、花が咲く前にもつぼみは首を垂れず、しっかり上を向いている。茎の中に芯が詰まっている。
という違いがあります。
『ハルジオンもヒメジョオンもキク科の植物で同じような味』だと言う人もいれば、『ヒメジョオンは食べない方がいい、美味しくない』と言っている人もいたので、毎年除草してしまうヒメジョオンを庭で育てて食べてやろうと目論んでいる私です。
さて、見分けがつくようになったところで、ハルジオンを一握り分収穫してきます。
ハルジオン味噌のレシピ
山野草や雑草食のレシピって、適当でいいと思うのです。
だって、『ハルジオンを500g』とか指定されても、生えてないものは採ってこれないですし。
スーパーで買える材料とは違うので、そこに生えているものを利用して・・・野山から頂いてくるものなのであれば、来年の事も考えて、根こそぎ全部採ってくるような環境に負荷をかける採り方はしてはダメだと思っています。
ということで、材料の分量については後述。
無理なく収穫できる量だけを採って来ましょう。
私は片手で持ちきれる程度のハルジオンを手折って収穫しました。
ハサミで切らないのは、繊維のやわらかい部分だけを使いたいからです。
これをよく洗い、茹でていきます。
ハルジオンには細かい産毛が生えているので、一度ザッと泥や埃を流したら、しばらく水に浸けておくとこびりついた土や虫がとれるので、私はいつもそうしています。
我が家の場合は庭で採取しているのですが、道などで採取する場合には除草剤や犬猫の散歩コースという可能性にお気をつけて。
洗い終わったらお鍋にお湯を沸かし、塩を入れ、沸騰したところで軽く茹でます。
茹で上がったら水でよく洗います。細かいところに入り込んだ土もこれでとれるはず。
軽く水を絞ったら細かく刻みます。
油を敷いたフライパンで、刻んだハルジオンを軽く炒めます。
一度火を止めて、あらかじめ混ぜ合わせておいた調味料を入れます。
私は、刻んだハルジオンの見た目と同じ量の味噌と、その半量のみりんと砂糖を使いました。お好みで砂糖を加減してもいいですし、お酒を入れてもいいです。
素材の味を楽しみたいなら調味料は少なめに。「これで完成!」と言う前に味見をしてみて、甘さが足りなければ砂糖を足す、なめらかさが足りなければみりんを足す、という風に柔軟性をもって作れば良いと思います。
弱火から中火くらいで焦げないように注意しながら全体に火をいれて、なじんだら完成です!
炊きたてのあつあつ白ご飯に乗せて食べても美味しいですし、庭でとれたスナップエンドウや、茹でたタケノコのアクセントに添えて食べるのも美味しかったです♪
ハルジオン味噌まとめ
花首が頭を垂れているほうがハルジオンです。
茎を折って中が中空のストロー状になっていたら、それはもう間違いなくハルジオンです!
【材料】
・ハルジオンを茹でで刻んだもの(基準)
・刻みハルジオンのカサとだいたい同じ量の味噌
・基準の半量のみりん
・基準の半量の砂糖
・油
茹でて刻んで炒めて、調味料と混ぜ合わせたら味見をするだけという非常に簡単なレシピとなっています。
フキ味噌ほど苦みもなくマイルドな味で食べやすい!「もはやフキノトウが採れずとも春にため息をつく必要はない!」と、私の中では大絶賛のフキ代用品のハルジオンであります。ゴマや唐辛子を入れてみるなどのアレンジで、自分オリジナルな味が楽しめるかと思います♪