柿渋の作り方 甘柿でも作れるの?

8月の下旬、夏ミョウガをとりに庭に出たら
甘柿の枝がポッキリ折れていました。

甘柿の枝

あ、柿の木の下にミョウガを植えると良く育つって知ってました?
ほどよい日陰と湿り気がいいんでしょうね。
まぁこれは本題に関係ない余談なんですけど。

それでですね、この折れた枝の甘柿をもったいないなーと思った私、

この柿の実でなにか出来ないかな?

って思っちゃったわけですね、はい。

頑張れば食えるのかもしれませんが今は夏!
桃もブドウもナスもキュウリも、食べ物沢山あるわけですよ。

収獲時期が11月な柿の実を8月下旬にわざわざ

脱渋して食ってやろう

とか、

薄切りにしてテンプラにしたら食えるだろうか?

とか

ぬか漬けか塩漬けにしたらいけるんじゃね?

 

とか

知恵を働かせなくても食料には困らないわけです。

 

でも、この場に落ちてる柿の実でなにかしたい!

 

で、あれば、アレを作るしかありません!

そうです!記事タイトルで既にネタバレてる

 

柿渋です!

 

そうと決まれば作っていきましょー!!

 

柿渋は甘柿でなく渋柿で作るもの

柿渋は一般的に渋柿で作ります。

渋柿を生でかじったことあります?
私は、あります。

いや、別にかじりたいわけじゃなかったんですけど
柿には渋柿と甘柿と不完全甘柿ってものがあって
不完全甘柿ってやつは、
受粉して種が入れば甘柿に、受粉しなければ渋柿になるんです。

見た目にわかればいいんですけどね、
とりあえず皮を剥かないとわからない。
皮を剥いてみて、ゴマと呼ばれる細かい点々が果肉にあれば
それは柿の渋み成分のタンニンが固まっているものなので
食べたら甘柿です。

 

ところがですね、そう思って食べてみると

渋い!!

って柿もあるんですね。

ということで、私は渋柿を食べたことがありますが
口の中にベットリと張り付くような感覚で
若いグミを食べちゃったときの渋みとはまた違う
マイルドだけど渋い感覚に襲われますのでお気を付けください。

でも、何回か食べてれば

 

なんとなく慣れます。

 

が、これも余談です。

折れた枝からとってきた甘柿

柿渋の臭いは銀杏の臭い?

で、この渋み成分は人間も食べたくないんですけれど
それは虫も同じでしょ?ってことで、
昔の人が防虫効果があると柿渋を染料に利用してきたわけです。

木や布が染められて、それは良い味のある色になるようですが
一つ勘弁して欲しい事があるようで、それは

 

銀杏臭がするらしい・・・

 

うっわ、あの銀杏臭か!!って思ったんですが
私は平気で銀杏集めてくるんで、
うっわ、って怯えることもなかったなーと気づきました。

でも、柿渋を使った事がないけど、テレビや雑誌で見て

 

天然色素素敵!
オシャレな感じがするし
なんとなく作ってみたい!

 

的な人がいた場合に

 

柿渋こんなはずじゃなかった!
銀杏臭!銀杏臭!!
うち、マンションなんだけど!!

 

みたいなことが起きると悲劇なので先に言っておきましたからね。

ダメ押しでもう一度言いますが

 

柿渋は銀杏の香りです!!

 

ということで、実際に柿渋を作る手順を確認します。

 

柿渋の作り方 手順

柿を収穫 砕いて浸水

青い柿をとってきて、砕きましょう。

ヘタごと収穫するとか、
傷をつけないようにと書いている本やサイトもありますが
特にそういうのは関係ないです。
なぜならこれから細かく砕きますからね~。

ビニール袋に入れてめん棒などで叩いて割ってもいいですし、
包丁で切ってもいいと思います。
更にミキサーにかけるのもいいですね!

細かくした柿をバケツなどの容器に入れて、
浸る程度の水を入れて発酵させます。
使う水は雨水や井戸水がいいとの事ですが、
おそらく水に含まれる次亜塩素酸などが
発酵に必要な酵母を滅菌してしまう可能性が
あるからではないでしょうか?

もしくは、発酵を促す菌が
雨水や井戸水、川の水に
含まれているってことかもしれません。
気になる場合は、金魚の水槽の水と同様に、
汲み置いて一晩置いてカルキを抜いた水を使えばいいかと思います。

潰せばなんでもいいんですけど、
柿の渋で手が黒くなりますから気になる方はビニール手袋をして下さい。

柿渋を発酵させる

発酵させるので二酸化炭素が泡になって出てきます。
そのため、密封容器に入れるのはNGです。
また、部屋の中に置くなら換気注意で!

密閉はNGなので、布をかけて2、3日放置します。
1日に2回ほど、ゆするか攪拌して空気を入れるのがいいそうです。
発酵日数は気温にもよりますし、酵母によっても違います。
また、温度が高くなりすぎると酵母の働きが悪くなるようですので
直射日光や、極端に温度の高い場所には置かないほうがいいです。

泡が出てきて、匂いがきつくなってきたら
ザルや古いタオルなどを使って絞り濾過します。

その後は、冷暗所や涼しい場所で放置です。
寒くなった頃に一升瓶や保存瓶等の容器に入れて熟成させるそうです。

 

柿渋はどのくらいの期間熟成させるの?

問題なのが、

いつまで熟成させるの?

という事なんですが・・・

私が参考にした本には、どのくらい熟成させたら使えるようになるのか書いていませんでした。

柿渋を作った事のある先輩は、

 

10年熟成すれば上物になるらしい

 

と教えてくれましたが、

 

ワインか黒酢ですか・・・?

 

そんなに待てない私は、

 

柿渋が必要なら買おう!!

 

そう思いました。
はい、すごくせっかちです、すいません。

 

また、残念なことに
枝の折れた甘柿で柿渋作りにチャレンジするという主旨で書いたこの記事ですが
甘柿の青柿は、

 

渋くなくて食べられる。

 

という事に柿渋製作中に気付いてしまいました!

 

 

つまり、全然渋みがなかったので、柿渋の成分のタンニンがとれないわけですね・・・。
また、甘柿で柿渋を作った先輩から、

 

甘柿じゃ柿渋はできませんよ。

 

というアドバイスも頂きました。
大変残念ですが、結論は

甘柿では柿渋を作ろうとしないほうがいい!

 

というのがこの記事の結論です!

 

 

柿渋の作り方まとめ

 

・甘柿では作れない!青い渋柿で作ろう!
・ニオイは銀杏臭!本気で作るなら覚悟せよ!
・細かく砕いて発酵させるよ!容器を密封させると破裂の恐れがあるから気を付けて!
・発酵が終わったら濾して保存容器に移そう!
・熟成期間は年単位!10年熟成させたら上物らしい!
・気軽に使ってみたかった人は市販品を買っちゃおう!

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