ジュズダマ(数珠玉)

ジュズダマ(数珠玉)茶を作ってみよう

子供の頃からジュズダマが好きだった私。川の近くなど、少し湿った場所に生えるジュズダマは、子供の私にとってまるで宝石みたいで、大事に集めては紐を通してブレスレットにして遊んでいました。

そのジュズダマ、大人になってその存在をすっかり忘れていたんですが、数年前に道端で見かけまして!わざわざ車を止めて引き返し、種を数個拾って帰ったら、庭と畑で大繁殖!!数珠玉って多年草なのかなぁ?冬には上が枯れるけど、毎年同じ場所に生えてきます。
昔懐かしいという情緒で育てていたものの、ふと我に返ると、


なんの用途もない。

ジュズダマじゃなくて、ハトムギを植えておけばハトムギ茶が作れたのになぁー!
・・・と、思ったら、なんとハトムギの原種のジュズダマでもお茶が作れるんだとか!

しかも甘くて美味しいんだって!

早速試してみることにしました♪

ジュズダマとハトムギの違い

子供の頃の私が一体どういうルートでそれを手に入れたのか全く記憶にないのですが、なぜか私はハトムギを持っていたのです。残念ながらその頃は団地住まい、種を蒔くことはなかったんですが、その分持っている時間が長かったため、ハトムギがどういうものかよく観察することができました。

ジュズダマとハトムギの違い・・・それは決定的に


ジュズダマが硬い!!

ハトムギはジュズダマと比較して縦長の形状で、ちょっと力を入れれば子供の爪でも殻を割ることが出来るんです。ところがジュズダマときたら、貝の殻くらい硬い!!しかも、殻の表面はつやつやでつるっつる!絶対に割れてやらないという数珠玉の強い意志を感じます。

昔の人は「このジュズダマの硬さがなければ、中身が美味しく食べられるのになぁー」と思って品種改良してハトムギを作ったに違いない。

なのに、時代に逆行してジュズダマでお茶を作ろうとしている私。


物好きにもほどがある!

しかし、やってみないと気が済まないので取り掛かってみることに~

ジュズダマの収穫方法

まずジュズダマ集めをしなければいけないわけですが、1個1個収穫するなんて大変すぎる!

ということで、段ボール箱の中に生えている枝をそのまま入れてゆさゆさ揺すったりバシバシ叩いてみました。

あっという間に予定量の収穫完了です!

ジュズダマを洗浄する

収穫を急いだため、数珠玉の枯れた花穂が入りました。まずはこれを分別します。
洗う時に時間をかけると玉の中に水分が入り込んでしまいそうなので、時間はかけずにいきたいところです。

フーッ!と、息をふきかけると花穂が飛ぶんですが、前提として種と穂が離れていなければいけません。少しガチャガチャとかき混ぜて穂を外してから、息を吹くといいかと思います。

肺活量に自信のない人は、扇風機やドライヤーで試してみてもいいかもね。

私は人間ドッグに行くたびに肺活量を褒められる人なので、フー!とやりましたよ、フー!!

ただし、穂は容赦なく顔に向かって飛んでくるし、息を強めに吹くと実も飛んで行っちゃいますから気を付けましょう。目を閉じての作業が推奨ですが、程度がわからないと

ジュズダマが飛んでっちゃうから気を付けて!

 

種の中になるべく水が入らないように、ザルに入れて水をかけ流しで洗います。

数珠玉をフライパンで乾煎り(焙煎)する

最近のコンロには空焚き防止機能がついているので、ちょっとやりづらいところですが、油を敷かない状態で乾煎りしていきます。

珈琲や麦茶の焙煎でもそうですが、浅煎りにするのか深煎りにするのかで味がかなり変わってくるでしょう。今回初トライなので、どのくらいがいいのか全く分かりません。

方針としては、軽く煎ってから数珠玉をすり鉢に入れて叩いて軽く割り、数珠玉の中の成分をお茶に抽出しようと思います。

他の方法としては、洗った後の数珠玉をペンチで潰してから煎る方法もあるようですが、私、

 

非力な女子なので。

 

煎って少し殻がもろくなっている事を期待して、後割り方式でやってみます!

ジュズダマの煎り方

ジュズダマを煎る方法に似ているものということで、「大豆の煎り方」を参考にしました。
「洗った大豆をフライパンに入れて蓋をして、水気を飛ばし・・・」と書いてあったのでそのように。時々揺すって焦げないようにします。ポップコーンを作る時みたいな感じ。

焦げてないかと気になって3分くらいで蓋を開けてみると、茶色かったジュズダマの色が灰色っぽく変化しています。

そしてたちのぼる湯気が

えもいわれぬ良い香り~

ジュズダマの葉っぱのにおい自体が香ばしい感じがしますけど、それをギュッと濃縮したような香ばしい香りです。これすごく好き!

 

10分くらい、蓋を開けたり閉めたり

 

匂いを嗅いだり。

 

するとだんだん表面に焦げた色がついてきたので、これで一旦火を止めて、どんな感じか確認してみることにしました。

ジュズダマの中身はどうなってる?

では早速ジュズダマを割ってみます。

すり鉢とすりこ木を用意してみたのですが

 

すり鉢が壊れそう。

 

そのくらい硬い!これ絶対無理~!

ということで、ペンチを持ってきました。

 

(・∀・)イイネ!!

 

しかし、力の入れ加減が難しくて、力を入れないと割れないし、かといって入れ過ぎると潰れてしまう・・・。

中身を確かめたら、まだちょっと生っぽかったので、もう一度火にかけながらペンチで砕いていきました。10個くらい砕いた辺りで要領を掴んでバチバチ割れました・・・が。

 

握力がなくなってきました。

 

申し遅れましたが、わたくし、ジュズダマは70g用意しました。
つまり単純に計算しても・・・

 

何個あるんだ!!

 

ということで、地味に文句を言いながらジュズダマを砕く私・・・。

気が遠くなってきたのでそろそろ鍋で煮だすことに。

乾煎り後の重さで70gのジュズダマに対し、700mLのお水で30分煮出しました。

ジュズダマ茶を煮だしてみよう

 

野草茶の飲み方って2つあるんです。

普通に緑茶を飲む時みたいにお湯を注いで少し蒸らして飲む方法と、土瓶に入れて煮だす方法。これだけ時間をかけて作ったんだから煮だして美味しく飲みたいじゃないか!ということで、私はお鍋で30分ほど煮だしました。

すると・・・

 

煮出し始めてすぐにお湯が濁ってきた!

・・・と、いうことは、ハトムギでいえばヨクイニンの状態では・・・。
ハトムギ茶は2種類あって、実を煎って麦茶のような感じの煎りハトムギ茶と、殻を割った中身だけの生ハトムギ茶があって、漢方で言うところのヨクイニンというのは、生ハトムギ茶のほうです。白くにごっていて、飲むととろみがあります。

私の作ったジュズダマ茶は・・・

 

中間物質?

 

焙煎の加減が甘かったから、中身は生っぽかったんでしょう。

 

片栗粉でとろみがつく感じになっちゃったんですねー。

 

まぁ仕方ありません。

ジュズダマ茶はディズニーランドの香りがする!

さて実食ならぬ実飲です。

その前に、お知らせし忘れていたことがあるんですが、フライパンで煎ったジュズダマを器に移して目を閉じて匂いを嗅いでみると、まるで素敵な高級茶が目の前にあるみたいなとても良い香りがするんです。

あまりにも良い香りなので、旦那にも嗅いでもらったところ

「お茶というより別の知ってる匂いがする・・・」

実は私も「どこかで嗅いだことのある香りだけど、どこのなんなんだろう?」と思っていたんですよね。

しばらく嗅いでいて、ふと思い出したのが、


ディズニーランドのポップコーン売り場!

 

あの甘くて香ばしい匂い!

旦那にも話したところ、「それだ!甘い匂いがすると思ったんだ!」って!

 

と、いうことで、煎ったジュズダマはなんだかとっても幸せな香りがします。
この香りを嗅ぐためだけにジュズダマ茶を作ってもいいかもね♪

ジュズダマ茶の味は…とっても香ばしい!

ジュズダマを割って煮出したので、茶こしなどで濾して飲む必要があります。

私は、上澄み液をおたまですくって、コーヒー用の容器に入れて濾しました。

あらかじめジュズダマをお茶用のパックに入れて煮出すというのもいいかもしれません。

そして完成したジュズダマ茶がこちらです!

 

ジャジャーン!

淡い黄色か褐色という色合いです。前述の通り、少しとろみがついていて濁っているのは、たぶん乾煎り時間が短かったせい。でんぷんが残ってしまったからでしょう。
しかしその分、栄養価はとても高そうな気がします。

 

やはり香りがとてもよく、香ばしくて飲みやすいです!
さっきまで自宅の庭に生えていたジュズダマがほんの2時間くらいでお茶になってしまうなんて感激です。

でも、出来れば殻割りがもっと楽に出来るといいなぁー。
石臼でゴリゴリ挽けばいいのかな?
小さい石臼だとジュズダマの殻の硬さに負けちゃいそう!

後片付けの簡単さも含めて、なにかお手軽な方法があればTwitterで教えて下さい♪

ジュズダマ茶の作り方 まとめ

・ジュズダマは茶色くなってから収穫!
・よく洗ったら蓋の出来るフライパンに入れて乾煎りしよう
・中まで火が通らないとヨクイニンっぽくなるよ
・煎ったジュズダマの香りはまるでポップコーン売り場!?
・ペンチで砕いて中身の成分を抽出しやすくしよう
・乾燥後重量70gに対して水700mLで煮出したらかなり濃いお茶が出来たよ
・ジュズダマの殻は茶こしやフィルターで濾して飲もう

・オススメ度は星5つ!
ただし、ジュズダマを割る根性は必要だよ!

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